賃貸物件の入居審査とは？支払い能力との重要な関係や落ちる方の特徴も解説

賃貸物件に引っ越すには、入居審査を通過しなければなりません。
入居審査では何をチェックされるのか、審査に落ちたらどうするのかなど、審査を受ける前から不安を感じることもあるでしょう。
そこで今回は、賃貸物件で暮らすために必要な入居審査とは何か、支払い能力が重視される理由や審査によく落ちる方の特徴と併せて解説します。

賃貸借契約に必要な入居審査とは

気になる賃貸物件が見つかると、不動産会社に入居申し込みをおこないますが、手続きを済ませるだけでは入居できません。
貸主と賃貸借契約を結び、物件に入居するためには、入居審査の通過が必要です。

入居審査の概要

入居審査とは、入居申し込みをした方を対象に、賃貸物件を貸しても問題ない相手かを判断するために実施される審査です。
基本的に入居審査は、賃貸物件の大家または管理会社が担当します。
賃貸物件への入居申し込みを済ませ、後日受ける入居審査に通過すれば引っ越しが可能ですが、審査に落ちると賃貸借契約は結べず、入居もできません。
なお、家賃保証会社を利用して賃貸物件に入居する場合は、大家や管理会社の入居審査だけでなく、家賃保証会社の審査も通過する必要があります。

賃貸物件における入居審査の目的

賃貸借契約を結ぶにあたり、入居審査を実施する目的は、安全で安心な賃貸経営の実現と入居後のトラブル防止です。
賃貸物件は、大家または管理会社が所有する資産であり、貸し出す相手を慎重に判断する必要があります。
誰彼構わず入居を許すと、入居後に家賃を長期間滞納され、賃料収入が得られなくなるおそれがあります。
入居者の騒音やゴミ出しルールの違反が近隣トラブルに発展し、ほかの入居者が引っ越して空室が増える危険性もあるでしょう。
トラブルを起こすおそれのある方から大切な資産である賃貸物件を守り、安全で安心な暮らしを維持するために、入居審査は必要不可欠な手続きといえます。

入居審査の項目

入居審査では、希望者を入居させてよいか判断するための内容が確認されます。
項目は大家や管理会社によって異なりますが、基本的には以下の項目から入居の可否が判断されます。

●家賃を毎月支払う能力
●応対時の態度や人柄
●連帯保証人の有無
●家賃の滞納履歴

入居審査では、提出した書類だけでなく、不動産会社を訪れた際の言動や人となりも判断基準となる可能性があります。
希望する賃貸物件に入居するためには、入居審査に限らず、最初の段階から注意して対応することが重要です。

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賃貸物件の入居審査は家賃の支払い能力が重要

賃貸物件の入居審査には一定の基準がなく、大家さんや管理会社により異なるのが基本ですが、家賃の支払い能力が重視される点は共通事項です。
入居審査を受ける前に、支払い能力の重要性とは何かを確認しておきましょう。

入居審査で支払い能力が重視される理由

入居審査において家賃の支払い能力が重要視される理由は、家賃の滞納を防ぐためです。
毎月収入があっても、不安定な収入は大家や管理会社の不安材料となり、賃貸借契約を結ぶのが難しくなります。
一方で、毎月の収入がほぼ一定で安定している場合は、家賃の支払い能力に問題がなく、滞納リスクも低いと判断され、入居審査を通過しやすくなります。
収入の有無だけでなく、収入の安定性が重視されることを理解しておきましょう。

支払い能力の判断ポイントは月収と家賃とのバランス

入居審査を受けるにあたって理解しておきたいのは、収入の安定性だけでなく、月収と家賃のバランスも重要である点です。
一般的に、月収の3分の1以内、年収の36分の1以内の家賃が設定された賃貸物件は入居審査を通過しやすいとされています。
月収21万円の方は家賃7万円以内、月収30万円の方は家賃10万円以内の賃貸物件を探すと入居しやすくなるでしょう。
ただし、家賃が月収の3分の1を超えても、賞与を含めて審査基準を満たせる場合は支払い能力があると判断され、入居審査を通過する可能性が高まります。
家賃の支払い能力は額面ではなく、手取り月収を基準に審査される点に注意が必要です。
また、家賃の支払い能力は入居申し込み本人だけでなく、連帯保証人も同様に審査されることを覚えておきましょう。
近しい関係で、かつ安定した収入を得ている方を連帯保証人とするのが望ましいです。

職業や勤続年数も支払い能力の判断基準

家賃の支払い能力を判断する際は、入居申し込みをした方の手取り月収だけでなく、職業や勤続年数も確認されます。
たとえば、公務員や大手企業の社員など、安定した収入を継続して得やすい職業に就いている方は、支払い能力に対する信頼性が高く、入居審査を通過しやすいです。
しかし、就職したばかりの新入社員や転職後勤続年数が1年未満の方は、公務員や大企業の正社員でも入居審査に落ちる可能性があります。
無職の方は収入がなく、支払い能力がないと判断されるおそれがありますが、通帳のコピーを提出して預貯金があることを示すと入居審査を通過しやすくなります。
就職予定があることを伝えると入居審査を通過する可能性が高まるため、就職を控えている方はその旨を伝えるとよいでしょう。

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賃貸物件の入居審査によく落ちる方の特徴

賃貸物件への入居希望者のなかには、入居審査を何度受けたにも関わらず、落ちる方もいます。
入居審査に通過できるよう、よく落ちる方の特徴を確認しておきましょう。

家賃を滞納した

過去に家賃滞納の経験がある方は、期限内に毎月家賃を支払ってきた方よりも、入居審査に落ちる可能性が高くなります。
入居審査をおこなう側は、家賃を滞納したことがある方とない方のどちらかから入居者を選ぶ場合、滞納したことがない方を選びたくなるでしょう。
家賃滞納の事実は信用情報機関に約5年間登録されますが、半年以上の滞納があると、登録期間が10年に延長されるといわれています。
これまでに家賃を滞納したことがある方は、念のため専用機関で信用情報を確認するとよいでしょう。

借金の返済に遅れが生じた

借金を期限までに返済できなかったことがある方も、入居審査に落ちる可能性が高いといえます。
借金の滞納は信用情報機関に登録されるため、滞納の事実が入居審査に影響するおそれがあります。
クレジットカードの支払い遅延も借金滞納と同様に登録されるため、注意が必要です。
引き落とし口座を定期的に確認するなど、普段からクレジットカードを頻繁に利用している方は気を付けましょう。

身なりがだらしない

入居審査に落ちる方の特徴として、服装や態度の問題も挙げられます。
身なりだけで入居の可否が判断されることは基本的にありませんが、だらしない服装や横柄な態度は印象を悪くするリスクが高いです。
非常識な相手と見なされ、近隣住民とのトラブルや家賃滞納の可能性を懸念され、大家や管理会社から入居を拒否されやすくなります。
清潔感のある服装や髪型を心がけ、不動産会社訪問時や大家と顔を合わせる際は身だしなみに注意しましょう。
話し方も高圧的または乱暴な口調は避け、誠意を持った丁寧な対応が重要です。

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まとめ

賃貸物件における入居審査とは、入居申し込みがあったときに、安心して物件を貸せるか判断するために実施される手続きです。
入居審査では、家賃の支払い能力が重視され、安定した収入がないと審査に落ちやすくなります。
借金や家賃を滞納した過去がある方なども、入居審査に落ちる可能性が高いでしょう。